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従業員を雇用したら必ず必要な「法定三帳簿」の正しい整備方法

2017.07.25

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法人または個人事業主を問わず、従業員を雇用している企業については、不定期に労働基準監督署の検査が行われます。

検査項目は多岐にわたりますが、企業が整備しておくべき労働関係帳簿の内容確認等が主に行われ、検査の結果によっては企業に対し必要な行政指導がなされます。

今回は、その検査項目の一つでもある「法定三帳簿」の正しい整備方法についてお伝えいたします。

「法定三帳簿」とは

法定三帳簿とは、労働基準法第107条・第108条に定められた事項を網羅する書類のことで、一般的には「労働者名簿」「賃金台帳」「出勤簿」の三種類の帳簿を指します。詳しくは後述しますが、労働者の個人情報、給与等の金額、出勤情報を会社が適切に把握しておくための帳簿です。

これらの帳簿は、従業員を雇い入れた場合は必ず整備する必要がありますが、どの役所からも特段のアナウンスがないため、整備が漏れてしまいがちです。そのため、多くの企業様が労働基準監督署の検査の際にその存在を初めて知り、行政指導や罰則の対象となってしまっています。

法定三帳簿の内容と保存期間

ここでは、それぞれの帳簿の役割と記載事項等について説明いたします。

労働者名簿

労働者名簿は、労働基準法第107条に基づいて、従業員を雇い入れた場合、労働者一人ひとりの個人情報を記載しておく帳簿のことです。

従業員を雇い入れたときに整備し、従業員の退職または死亡後3年間は会社に保存しておく必要があります。また、記載事項に変更があった場合は、遅滞なく訂正しなければなりません。

なお、この労働者名簿は面接等の際に使用した「履歴書」では代用できないため、独自に作成する必要があります。

【労働者名簿の記載事項】
①従業員氏名 ②生年月日 ③履歴 ④性別 ⑤住所 ⑥雇用年月日 ⑦従事する業務の内容 ⑧退職または死亡の年月日とその原因

賃金台帳

賃金台帳は、労働基準法第108条に基づいて、従業員へ支払った給与等と手当の金額、給与から控除したものがあればその金額等を記載しておく帳簿のことです。個々人に渡す給与明細を、1年分まとめて1枚の紙に記載したものとイメージしていただければわかりやすいかと思います。

労働基準監督署の検査の中では、この賃金台帳を基に、給与や時間外等手当等が正しく支払われているか、会社が不必要な控除を行なっていないかなどが確認されます。

こちらも従業員を雇い入れて最初の給与を支払ったときに整備し、最後に賃金を支払った日から3年間は会社に保存しておく必要があります。

【労働者名簿の記載事項】
①従業員氏名 ②性別 ③賃金計算期間 ④労働日数 ⑤労働時間数 ⑥時間外労働時間数、休日労働時間数、深夜労働時間数 ⑦基本給、手当その他賃金の種類ごとにその額 ⑧賃金控除額

出勤簿

出勤簿は、労働基準法条は直接的に整備が求められてはいませんが、同法第108条において、企業は上記以外に「賃金その他労働関係に関する重要な書類」を整備することが求められており、出勤簿はこれに該当します。

従業員の最初の出勤日から整備し、従業員の最後の出勤日から3年間は会社に保存しておく必要があります。

近年はブラック企業と言われる劣悪な労働環境の企業が散見されるため、この出勤簿は労働基準監督署の検査の中でも最も重点的に検査されるといっても過言ではありません。

【出勤簿の記載事項】
①従業員氏名 ②始業及び終業時刻
出勤簿は、使用者が自ら現認した記録、タイムカード等の客観的な記録、または従業員の自己申告のいずれかの方法に基づいて作成される必要があります。

未整備の企業への罰則

労働基準法第120条に基づいて、法定三帳簿の整備または3年間の保存義務違反を行なった企業に対して、それぞれ30万円以下の罰金が科せられます。

これらは、それぞれ独立して企業に課せられた義務ですので、法定三帳簿すべてに違反が認められた場合は、30万円以下の罰金×3帳簿で、最大90万円の罰金が科せられます。

各帳簿のひな形ダウンロード

法定三帳簿は、厚生労働省のホームページからダウンロードすることができます。ただし、厚生労働省のひな形に記載されている内容と比較して漏れがなければ自作のものでも構いません。

ここでは、厚生労働省のひな形ダウンロードページと、弊社で作成した帳票のダウンロードページへのリンクを掲載しておきますので、ぜひお役立てください。

労働者名簿

厚生労働省ひな形ダウンロードオリジナルひな形ダウンロード

賃金台帳

厚生労働省ひな形ダウンロードオリジナルひな形ダウンロード

出勤簿

厚生労働省ひな形ダウンロードオリジナルひな形ダウンロード

今回のまとめ

法定三帳簿とは、労働基準法第107条・第108条に定められた事項を網羅する書類のことで、一般的には「労働者名簿」「賃金台帳」「出勤簿」の三種類の帳簿を指します。

労働者の個人情報、給与等の金額、出勤情報を会社が適切に把握しておくための帳簿であり、従業員を雇用する企業は帳簿の整備および3年間の保存義務があります。

法定三帳簿の整備または3年間の保存義務違反を行なった企業に対しては、それぞれ30万円以下の罰金が科せられ、最大90万円の罰金が科せられます。

これらの帳簿は、従業員を雇い入れた場合は必ず整備する必要がありますが、どの役所からも特段のアナウンスがないため、この機会にぜひ確認してみてください。

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