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WEBマーケティングに応用できる行動経済学理論

2023
.07.10

WEBマーケティングに応用できる行動経済学理論

近年、行動経済学はビジネスシーンでの活用が期待され、注目されている学問です。
この行動経済学の理論や手法には、WEBマーケティングにも応用できるものが多くあります。WEBマーケティングの分野にも応用することで、人間の行動を読み取り、行動をコントロールできる可能性があります。
今回は、WEBマーケティングに応用できる行動経済学理論の一部をご紹介するので、ぜひWEBマーケティングの参考にしてみてください。

【目次】
1.行動経済学とは
2.WEBマーケティングに応用できる行動経済学理論
 a.フレーミング効果
 b.ハロー効果
 c.バンドワゴン効果
 e.スノッブ効果
 f.ヴェブレン効果
 g.アンカリング効果
 h.おとり効果
 i.バーナム効果
 j.現状維持バイアス
3.WEBマーケティングに応用する際の注意点
 a.理論を過信しすぎない
 b.表現方法に注意する
 c.不当な評価につながる場合がある
4.今回のまとめ

行動経済学とは

行動経済学とは、心理学や社会学の理論や実験結果を経済学に応用し、人間の経済行動や意思決定に関する研究を行う学問です。経済学の一分野として、心理学者のダニエル・カーネマン、エイモス・トベルスキー、そして経済学者のリチャード・セイラーらによって2002年に創設されました。
通常の経済学では、「人間は、合理的に行動し自己利益を最大化すること」が前提とされていますが、行動経済学では、「人間は、実際には合理的ではない行動を取る場合もあること」を前提としています。
行動経済学では、人間は必ずしも合理的には動かないという考えをもとに、合理的ではない人間の行動に焦点をあてることで、経済学とは異なるより現実的な解釈を得ること可能になります。

WEBマーケティングに応用できる行動経済学理論

行動経済学がビジネスシーンでの活用が期待されているのは、合理的ではない人間の行動を読み解くことで、行動をコントロールできると考えられているためです。
行動経済学を用いると、ユーザーが商品を購入する思考や心理を理解した上で、WEBマーケティングの戦略を立てることができます。商品やサービスがありふれている近年では、良質な商品・サービスを生み出すだけでは他社との差別化を図ることが難しくなっているため、ご紹介する以下の理論をふまえて心理そのものに訴えかけた購買行動を促すWEBマーケティングの戦略を考えられると良いでしょう。

フレーミング効果

同じ情報でも、提示方法や表現方法の違いで受け取る印象が変わるという心理効果のことです。フレーミングは「フレーム」(額縁)を意味しており、強調する部分や表現の仕方を変えるだけで、人が受け取る印象はプラスにもマイナスにも変化し、時には人の意思決定に影響を与えることが可能になります。
「10人に1人のお客様にはご満足いただけませんでした!」と表現された商品よりも、「顧客満足度90%!」と表現された商品のほうが魅力的に感じるものです。ポジティブワードとネガティブワードを上手に使い分けることで、ユーザーの購買意欲を高めることが期待できます。

ハロー効果

何かを評価するときに、目立ちやすい特徴や見た目に影響されて他の特徴についての評価が歪められる心理効果のことです。
受賞歴や有名人の評価を得た商品は、その評価が影響して実際の価値がどうであれ、良いものであるような印象を受けるものです。テレビCMで、タレントを起用するイメージ戦略もハロー効果を活用したものです。有名人に商品を紹介してもらったり、コンテストで受賞したことをPRに使用することで、ユーザーの購買意欲を高めることが期待できます。

バンドワゴン効果

多数の人が支持している物事は「良いもの」と認識されやすくなり、さらに支持を集めやすくなる心理効果のことです。商品の広告コピーなどで使用されている「売上ランキングNo.1」というコピーや、「購入者累計〇〇〇人」なども、バンドワゴン効果を活用したものです。集客のテクニックとして使用されることが多く、特定の商品やサービスを注目させる効果が期待できます。

スノッブ効果

簡単に入手できる商品よりも、希少性や限定性が高い商品に魅力を感じる心理効果のことです。
これは、「他人とは違うものが欲しい」という心理が働き購買意欲が上昇する人間の心理を表しています。簡単に入手できないほど需要が増し、簡単に入手できるようになると需要が減少します。
「限定〇個!」は数量の希少性、「タイムセール」や「期間限定セール」などは時間の希少性を活用している販売方法です。希少性や限定性を強調することで、商品やサービスの価値を高く見せる効果が期待できます。

ヴェブレン効果

商品価格が高いほど需要が増加する現象や、購入や保有によって顕示欲を満たそうとする心理効果のことです。
ヴェブレン効果がもたらす経済行動は、 「顕示的消費」や「見せびらかし消費」と呼ばれることもあります。これは、高級品を所持していることを他者に自慢したいという自己顕示欲が背景にあるとされています。
希少価値があり、高価格なものであるほど購入しにくくなるため、希少価値があり、高価格なものであればあるほどヴェブレン効果を発揮します。
ヴェブレン効果をWEBマーケティングに活用するためには、商品に誰もが欲しがりそうな価値を付ける必要があります。「人気商品!」という宣伝や、「限定商品!」といった宣伝が有効で、ハロー効果やスノッブ効果と組み合わせて使用するとより効果が期待できます。

アンカリング効果

最初に印象的な情報を与えることで、その後の意思決定に影響を与える心理効果のことです。
同じ30,000円の商品でも、「メーカー希望小売価格60,000円の商品が今なら30,000円!」と販売している商品の方が、実際に購入する価格を安く感じさせることができます。
これは、1番目に提示された情報(60,000円)と、次に提示された情報(30,000円)と無意識のうちに比べて判断しようとする人間の心理が関係しています。
この表示方法の他にも、「通常価格より50%引き」という表示や、「期間限定!セール価格」といった表示をする場合も、同じような効果が期待できます。

おとり効果

選ばれないであろう選択肢(おとり)を混ぜることで、買い手の意思決定に影響を与える心理効果のことです。
おとり効果は、マサチューセッツ工科大学で行われた実験でも証明されており、私たちの身近にも使用されています。飲食店などで商品のランクを表現する場合に使用されている「並・上・特上」などの表現も、自然と中間である「上」の商品を選ばれやすいようにした、おとり効果を活用したものです。
人間は、3択にされると最安値を避ける傾向があるため、おとりとして最上位と最下位の商品を提示すると特定の商品を注目させる効果が期待できます。

バーナム効果

多くの人に当てはまる一般的な内容が、今の自分に該当することだと判断してしまう心理効果のことです。占いなどの手法もこの効果が当てはまります。
肌荒れで悩んでいるユーザーが「質のよい睡眠が素肌の健康に効果的」と表現された寝具広告を見た際に、肌荒れの原因は、睡眠不足以外も影響している場合もあるのに、「今の自分の肌荒れは疲れているから」と認知して商品を購入しまうのも、バーナム効果が影響しています。
このように、バーナム効果はWEBマーケティングにおいて、ユーザーからの信頼を得て、納得して商品・サービスを購入してもらうために活用することができます。バーナム効果により「この商品は、自分の困りごとを解決してくれる」「この会社は我が社の悩み事を分かってくれる」などと思わせることができれば、商品を検討してもらいやすくなったり、高い信頼を得たりする効果が期待できます。

現状維持バイアス

今持っている商品や、環境を手放すことに強い抵抗を感じる心理効果のことです。
人間には、将来的に有益なことがあっても、すでに得られている価値を優先してしまう傾向があると言われています。これは、これから得る有益なものへの期待よりも、すでに得たものを失う恐怖のほうを強く感じるからです。
この効果を活用したセールスの方法が、「無料お試し期間」や「返品返金保証制度」です。ユーザーに気軽に1度手に取ってもらうことで、継続利用に繋がる可能性を高めることができます。また、ユーザ―に対して商品を購入した自分をイメージさせるのも効果的です。

WEBマーケティングに応用する際の注意点

行動経済学は、WEBマーケティングに生かせることも多いですが、実際に応用する際には注意も必要です。
使用する表現によっては良くない結果をもたらすこともあるため、慎重にWEBマーケティングの計画を立て、リスクを避けるように注意してください。

理論を過信しすぎない

行動経済学は、あくまでも理論上の考え方です。実証実験も行われた理論がほとんどですが、この実証実験のために設定された条件が、すべての人に当てはまるとは限りません。そのため、「この理論を適用すれば絶対にうまくいく」と決めつけるのは禁物です。
また、近年ではインターネットやSNSの普及など、ユーザーの外部環境の変化によって価値観も変化しています。そのため、WEBマーケティングに応用する行動経済学の期待結果のみに重点を置くのではなく、ユーザーのペルソナ設定など、ユーザー目線の行動予測も怠らないようにしましょう。
また、WEBマーケティングに行動経済学を取り入れる際にも、PDCAを回して、柔軟な視点で改善していくことが大切です。
無料キャンペーンを行う場合など、アンカリング効果や現状維持バイアスなど、結果によって選択する理論は数多くあります。キャンペーンに期待している効果を明確にしたうえで、その効果を数値に残すことも相性のよい手法を見出すために重要です。

表現方法に注意する

行動経済学をWEBマーケティングに応用する場合、表現方法を間違えると誇大広告や二重価格表示など、法に反する場合もあります。
ハロー効果は、表現がおおげさになりやすいため言葉の選定に注意が必要です。また、アンカリング効果を使用する場合にも、通常価格の表示を偽り、本来の販売価格を安く見せるのは二重価格表示として違反行為になってしまいます。
違反してしまった場合、指導や処分を受けるのはもちろんですが、商品の印象を悪くしてしまう恐れもあるので行動経済学をWEBマーケティングに応用する場合は表現方法に注意しましょう。

不当な評価につながる場合がある

行動経済学をWEBマーケティングに応用する場合、ネガティブなイメージにつながるリスクもあります。
ハロー効果は、良い印象に影響されれば高く評価される可能性がありますが、反対に悪い印象に影響されてしまうと低く評価される可能性があるものです。
広告に起用した芸能人が不祥事を起こしたりするなど、防ぎきれないケースもあるため、ある程度のリスクを承知の上で行動経済学をWEBマーケティングに応用することが大切です。

今回のまとめ

今回は、WEBマーケティングに応用できる行動経済学理論の一部をご紹介しました。
WEBマーケティングに応用できる行動経済学理論を学ぶことで、ユーザーの購買行動を自然に高めることができるようになります。人間の行動と心理に基づくWEBマーケティングは、集客や販売促進に良い影響を与えられる可能性が高まります。
しかし、行動経済学は人を完全にコントロールできるものではありません。また、WEBマーケティングの表現方法など、ユーザーへのアプローチの仕方を間違えると悪い印象を与えるリスクもあるため、注意しながらWEBマーケティングの計画をするようにしましょう。

AUTHOR

著者情報

WEBデザイナー

A.K.

不動産会社でグラフィックデザイナーとしての勤務を経て、株式会社オンカに入社。アミューズメント施設やサービスサイトなど、ユーザーに魅力を訴求する大衆的なデザインを得意とし、長年培ってきたデザインのノウハウに基づきながらも顧客の要望を汲み取った柔軟な対応力でホームページ制作に尽力している。

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