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Twitterのアルゴリズム公開とTwitterマーケティングのメリット・デメリット
2023
.04.07
2023年3月31日にTwitterの「おすすめ」タイムラインの投稿選択アルゴリズムが公開されました。「おすすめ」タイムラインとはユーザーの使用傾向に合わせセレクト、フィルタリングされたツイートを表示するタイムラインで、ユーザーがフォローしていないユーザーのツイートも表示されます。そのため、SNSを利用したマーケティングなどにも多大な影響があり、アルゴリズムの透明性が求められていました。Twitterにフォローしていないアカウントのツイートが恒常的に表示される仕組みが設定され、アルゴリズムがオープンソース化して公開されたことにより、広告やリツイート以外でもユーザーの流入経路を確保する道筋が指し示されつつあります。今回は公開されたアルゴリズムを元にした、Twitterを活用したマーケティングのポイントとTwitterを用いたマーケティングのメリットとデメリットをご説明します。
【目次】
1.Twitterマーケティングで「おすすめ」タイムラインを活用するためのポイント
a.ユーザーに対する評価のポイント
b.ツイートに対する評価のポイント
2.Twitterを活用したマーケティングのメリット
3.Twitterを活用したマーケティングのデメリット
4.今回のまとめ
Twitterマーケティングで「おすすめ」タイムラインを活用するためのポイント
ホームページを活用したWEBマーケティングで特定のキーワードに対してホームページが表示されやすくなるのと同様に、Twitterにもどんなジャンルについての話題を提供、言及しているかによって特定の話題にカテゴライズされ関連するユーザーにより表示されやすくなります。その上で、ユーザー自体に対するスコアとツイートそのものに対するスコアが設定されており、この両者が高ければ高いほど関連するユーザーのおすすめタイムラインに表示される確率が高まります。これはホームページでいうところのページランクやブログなどの質と似たところもあり、WEBマーケティングとの類似点と取ることもできます。しかし、この今回明らかとなったこのスコアを上げるためのアルゴリズムはホームページの検索順位を高めていくためのgoogleアルゴリズムとは性質が異なります。ここではユーザーとツイートに対するスコアについてそれぞれご説明します。
ユーザーに対する評価のポイント
ホームページにおいてそのホームページ自体のステータスは、ホームページの品質や運用状況に大きく影響されますが、この点においてはTwitterのアルゴリズムとも大きな差はありません。例えばホームページの検索順位はドメインをいつから運用しているかのドメインエイジや、ホームページのファンとも言える被リンクに応じて変動します。これに対しTwitterユーザーのスコアはアカウントの作成日やフォロワーの数に応じて上がっていくため、この点では評価の基準はほぼ同じとも言えます。これに加えTwitterの場合はフォロワーとフォロー数のバランスによってもユーザーのスコアが変動します。例えば、フォロー数がフォロワー数より遥かに多いユーザーについては情報を収集する目的のためTwitterを使用しているとみなされ、スコアも低く設定されることになります。また、Twitterでは課金の要素であるTwitter Blueのサブスクリプションに登録することでおすすめに表示される確率が増え、スコア倍率も大きく上昇することが明らかになっています。
ユーザーに対する評価ポイント
- フォロワー数
- フォロワー数とフォロー数のバランス
- アカウント登録日からの使用日数(年数)
- デバイスの使用状況
- 運用状況(他のユーザーとのやりとりなど)
ツイートに対する評価のポイント
ツイート自体に対する評価は、テキストやリンクなどの文字情報の種類、その他画像や動画などのメディア種別など、ツイートの形式に対しての評価と、ツイートに対する「いいね」やリツイートなど他ユーザーのアクションに応じた評価を合わせて判定されます。当然ユーザーにとって有益な情報や興味を惹く内容のツイートに対してはユーザーもアクションを起こすことが多くなるので、自然と評価も高くなります。これはWEBマーケティングにおけるブログ記事執筆、コンテンツ制作などと似た側面があります。ツイートの形式については画像や動画が埋め込まれたツイートは内容が充実しているとみなされスコアが2倍になり、外部リンクのみのツイートなどは最悪スパムと判断されペナルティを設けられる危険性もあるため注意が必要です。また、暴力やヘイトツイート、攻撃的な内容を含むツイートなども平等にペナルティを受ける危険性があり、話題に関わらず他ユーザーからのミュートやブロックなどをされてもスコアがマイナスされるため、モラルやマナーのないツイートに関しては自然にスコアが下がる仕組みになっています。ホームページのブラックハットSEOのように、不当にコンテンツが表示されないようなアルゴリズムが組み込まれていることがわかります。
ツイートに対する評価ポイント
ツイート形式(動画・画像の埋め込みによってスコアが2倍) ツイートに対する他ユーザーのアクション 話題(流行の話題に関してはスコアがブーストされる) 時間経過(6時間で半分になるペースでスコアが減少していく)
Twitterを活用したマーケティングのメリット
ユーザーとツイートに対するスコア評価の基準だけ見ても、アルゴリズム的にTwitterのアルゴリズムとホームページを評価するGoogleのアルゴリズムには類似点もいくつかあることがわかると思います。そんな中、Twitterを活用したマーケティングで特筆すべきメリットが2つあります。一つ目は低コストでの運用が可能だということです。企業がちゃんとしたホームページを制作し公開するのには最低でも数十〜数百万の初期費用がかかりますが、Twitterの運用は無料でも始めることができます。二つ目のメリットは、BtoCのサービスの場合に特に言えることですが、より広い範囲にいる見込み客の顧客化を狙えることです。ホームページでのWEBマーケティングを行う場合、顧客化が狙えるのは検索を通してホームページに辿り着くユーザーが大きな割合を占めるため、見込み客は自らの意思で購買行動を起こしたユーザーに絞られます。しかし、Twitterを活用したマーケティングではおすすめタイムラインを通して年代や性別からのターゲティング対象になったユーザーや、類似分野にリアクションしている「なんとなく興味を持っているユーザー」にも情報が届く可能性が大いにありえます。しかし、Twitterは同じくマーケティングを目的とした企業のアカウントはあっても、大多数は個人のアカウントかつ、趣味などのプライベートな目的で使用される傾向が高いため、BtoBのサービスや商品を扱う場合は効果的にマーケティングが行えない場合があります。
Twitterを活用したマーケティングのデメリット
Twitterを活用したマーケティングのデメリットは、Twitter以外のSNSにも言えることですが、マーケティング手法がTwitterの仕様依存になってしまうことです。今回「おすすめ」タイムラインのアルゴリズムが公開されましたが、おすすめタイムラインがリリース直後はこのアルゴリズムも不透明で公平さにかけていました。おすすめタイムライン自体も2023年1月ごろに実装されたばかりの機能のため、今後仕様変更、もしくはおすすめタイムライン自体がなくなってしまう恐れもあります。ホームページの検索順位に関わるGoogleのアルゴリズムアップデートなどはユーザーに対しての告知が行われ、内容も大きな方針は変わらないことが多いため検索順位などに大きな変動が怒ることは稀ですが、Twitterの仕様変更は大幅な変更がユーザーに告知なく突然行われ、その方針もその時々でバラバラです。おすすめタイムラインの仕組みが透明化されTwitterでのマーケティングが現実的になったようにも思えますが、貴重な時間や労力を注ぎTwitterで集客の仕組みを作り上げたとしても、Twitterの仕様変更でその仕組みも水の泡なんて可能性もゼロではありません。
今回のまとめ
今回ご説明した通り、Twitterの「おすすめ」タイムラインのアルゴリズムが公開されたことによりTwitterを用いたSNSマーケティングの一つの指針となる基準が明らかにされました。WEBマーケティングと同様、スコアを伸ばしユーザーの興味を引くコンテンツを制作していくことは変わりませんが、SNSでのマーケティングはSNS自体の仕様変更などに依存されるため、ホームページを用いたWEBマーケティングと組み合わせて実践し相乗効果を出せるようにしましょう。