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2022年のトレンドカラーとホームページ制作への活用例
2022
.01.18
流行色、トレンドカラーなどの言葉をなんとなく知っている方は多いと思いますが、それがどのように決まっているかご存知でしょうか?一般的にトレンドカラーとは、アパレルや美容、プロダクト、あらゆる業界をサポートする色のプロフェッショナルともいえる組織が発信する色を指します。
特に日本でも大きく取り上げられるのが、世界的な色見本帳を発行するアメリカのPANTONE社、色に携わるコンサルティングなどで日本の産業界を支えているJAFCA(一般社団法人 日本流行色協会)が発表するトレンドカラーです。
トレンドカラーは単純に色として新サービスや新商品に生かすこともできますし、その色がなぜ選ばれたのかを知っていれば、今年の世界的なムードや、社会的な方針を知ることのヒントにもなります。
そこで今回は、2022年のトレンドカラーとホームページ制作への活用例についてお伝えします。
【目次】
1. 日本のトレンドカラーを決めるPANTONE、JAFCA
a. PANTONEとは
b. JAFCAとは
2. 2022年のトレンドカラー
a. PANTONEの発表した「パントン・カラー・オブ・ザ・イヤー」
b. JAFCAの発表した2022年の色
3.ホームページ制作への取り入れ方
4.今回のまとめ
日本のトレンドカラーを決めるPANTONE、JAFCA
冒頭でもお伝えした通り、PANTONEはアメリカの企業、JAFCAは色にまつわる事業を手掛ける日本の協会です。両者とも色という分野であらゆる業界をサポートしており、市場の動向から慎重にトレンド分析を行なっているため、発信するトレンドカラーは信頼性が高く、様々な業界に影響を与えています。
PANTONEとは
PANTONEはアメリカのニュージャージー州に本社がある企業で、1962年、化粧品メーカーに色見本帳を印刷する企業を母体に創業しました。世界的な色見本帳を発行しており、その中には素材別の色の見え方の違いも考慮された素材ごとの色見本帳も存在します。その普及率や信頼性から、多くの企業がPANTONEの発行する見本帳から製品の色を決定しています。
参考:アメリカのPANTONE社が発表した2021年のテーマカラーを知っていますか?
JAFCAとは
JAFCA(一般社団法人 日本流行色協会)は、1953年に創立した、日本の協会です。カラートレンドの研究・発信を中心事業としながら、色にまつわるコンサルティングなどで産業界を支えています。トレンドカラーを発信する組織としてインターカラー(国際流行色委員会:International Commission for Color)と混同されることが多いのですが、インターカラーは唯一国際間でトレンドカラーを選定する機関、これに日本から参加しているのがJAFCAです。インターカラーの発行するトレンドカラーを元に、JAFCAなど各国の組織が国内の市場に合わせてトレンドカラーを発信しています。
2022年のトレンドカラー
2021年12月にPANTONE、2021年11月16日(いい色の日)にJAFCAのトンレンドカラーが発信されました。2社とも市場の動向をメインにトレンドカラーを選定してはいますが、その選定には世界のムード、流れを汲んだメッセージも込められています。
PANTONEの発表した「パントン・カラー・オブ・ザ・イヤー」
PANTONEが2022年のトレンドカラーとして選定したのはベリー・ペリ(Very Peri)、紫がかった淡いブルーです。
毎年選定される「パントン・カラー・オブ・ザ・イヤー」はPANTONEの色見本帳にある色から選ばれるのですが、今回のベリー・ペリは初めてカラー・オブ・ザ・イヤーのために作られた新色として話題になりました。
この色はブルーの持つ誠実さと普遍性、レッドの持つエネルギーと興奮を融合された色として作り出され、グローバルな時代精神と私たちが得ている変遷の象徴と表現されています。
JAFCAの発表した2022年の色
JAFCAが2022年のトレンドカラーとして発表したのはジョリーコーラル(Jolly Coral)、少し黄みがかった栄光色のピンクオレンジです。
キーワードとして「前に進む力」、「鮮やかな世界」、「楽しみの再確認」、「瞬発力」が挙げられています。一昨年JAFCAが発表した2021年の色はゼロから始めるというメッセージを掲げ「ゼロホワイト」、白が選定されていました。ジョリーコーラルはそこからさらに前に、進む力を与えてくれるポジティブな色として選定されています。
ホームページ制作への取り入れ方
トレンドカラーとして選定された2色、大まかに紫とオレンジに分類しますが、この2色はホームページのメインカラーとして使われるのは少ない部類です。他社との差別化としてこれらの色を用いることもできますが、それだけ扱いが難しい色だということも頭に置いておきましょう。具体的なデザインへ取り入れ方ですが、下記参考サイトのように、背景やポイント、グラデーションなどでサブ的に使用することをお勧めします。選定された2色は比較的淡い色のため、メインカラーとして使用するとテキストなどの可読性が担保できません。加えて、彩度が高い色なので単色で使用するとどうしても主張の強いデザインになってしまいます。コーポレートサイトなどの事例は少ないですが、モノトーンをベースに差し色としてグラデーションを使用していけば、落ち着いたトーンのホームページを作ることも可能です。
今回のまとめ
PANTONE、JAFCA、選定した色の共通点は鮮やかな色である点です。発表されたのはたった2色の色ですが、その意味を深掘りすると思わぬヒントにつながるかもしれません。2色の選定理由を見ても、2022年は前進の年という世界的なムードが感じられます。
トレンドカラーを知っておくことで、世の流行をしっかりと捉えたサービス、商品の提供を行うことができます。
1年でトレンドカラーは変わってしまうのでホームページ制作への取り入れ方は難しいですが、今年サービスや商品をリリースする予定のある方はデザインに使用することを検討してみてはいかがでしょうか。