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Webマーケティング目線で考えるSNS運用の落とし穴
2023
.07.26

多くの人がSNSから情報を得る習慣がついたことから、SNS運用を取り入れる企業が急速に増えました。中には、ホームページを持たずにSNSのみで販促活動を行っているという企業もあります。
しかし、サービスが終了する可能性のあるSNSのみで販促活動を行うことはおすすめできません。メリットだけでなく、様々なデメリットを踏まえた上でSNSマーケティングの実施に関して検討してみることが大切です。
そこで今回は、マーケティング目線で考えるSNS運用のメリットとデメリットについてお伝えします。特に、あまり語られることのないデメリットに関して詳しく解説します。
【目次】
1.マーケティング目線で考えるSNS運用のメリット
2.マーケティング目線で考えるSNS運用デメリット
a.サービス終了や変更の悪影響を受ける可能性がある
b.規制等を考慮する必要があり表現の幅が狭い
c.運用の手間がかかる
d.自社の業種がSNSのユーザー層に合わない場合がある
3.WEBマーケティングを中心にSNS運用を取り入れることがおすすめ
4.今回のまとめ
【目次】
マーケティング目線で考えるSNS運用のメリット
SNSを運用するメリットとして、「目的はないが、日常的にSNSを閲覧している」というユーザーに対して自社の商品やサービスをアピールすることができる点が挙げられます。広告枠に広告を出したり、商品やサービスの口コミを拡散することで、より多くのユーザーにアプローチすることができます。また、企業アカウントによる発信は、自社のイメージ向上といったブランディングにも繋がります。さらに、リアルタイムな情報をスピーディに発信することができるため、キャンペーンの発信など鮮度が重要視される広告にも有効です。
SNSはトレンドのモニタリングにも有効
SNSの活用は、広告の出稿やキャンペーン等の発信だけでなく、自社の業界におけるトレンドのモニタリングにも役立ちます。ユーザーの生の意見を取り入れることで、より良い商品・サービスづくりやトラブルの未然防止などに繋げることができます。SNS運用を行わない場合でも、SNSから情報収集する意義は大いにあるでしょう。
マーケティング目線で考えるSNS運用デメリット
上記のとおり、SNSマーケティングには多くのメリットがあり、実施することで新規顧客の獲得につながる可能性があります。ただし、メリットだけでなくデメリットの側面も理解した上で、社内リソースや外注コストを投じてまで実施すべきか、立ち止まって検討してみてみることも大切です。
サービス終了や変更の悪影響を受ける可能性がある
SNSにはサービス終了の可能性があり、人的リソースを投じて運用しても積み重ねてきたものがゼロになってしまう可能性があります。例えサービスが終了せずとも、仕様の変更や新たなSNSの登場により流行が変化し、ユーザーを大幅に失ってしまう可能性があることを考慮しましょう。
直近の例ではTwitterが危機に瀕しており、イーロン・マスク氏による買収以降、Twitterでは様々な変革がなされ、企業の運営においても悪影響が出ています。その一環で、2023年7月1日前後に発生したTwitterの利用制限により、Twitterのメッセージが一定以上読み込まれると閲覧できなくなり、そのタイミングで広告やキャンペーン投稿を行っていた企業は割を食うことになってしまったという一例があります。
このように、TwitterをはじめとするSNSは予告なしで仕様を変更することが多く、それに振り回されてしまう可能性があることを念頭に置いておきましょう。流行に乗ることはマーケティング戦略の一つの方法が、それがマーケティングの全てと勘違いしないよう注意してください。
規制等を考慮する必要があり表現の幅が狭い
2023年10月施行予定の改正景品表示法により、ステルスマーケティング(いわゆるステマ)の規制が開始されます。この規制により、一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示を行った場合には措置命令などの行政処分が行われ、PRを行う際は「#PR」などのハッシュタグやテキストを明記する必要があります。SNSには多大な拡散力がある一方で、PR投稿に嫌悪感を抱くユーザーは一定数存在するため、通常の投稿よりも伸び悩む傾向にあることを理解しておきましょう。
このような規制はSNSに限った話ではありませんが、SNSは文字や写真、動画などの単体のコンテンツで戦う必要があるため表現の幅がそもそも狭いものです。その狭い範囲の中で、さらに規制に関しても考慮して工夫しながら自社の商品等に関してアピールする必要があることを理解しておきましょう。
運用の手間がかかる
企業ブランディングを行う上でSNSは有効ですが、投稿や他ユーザーへの対応などを高頻度で行い続ける必要がありながら、成果が出るまでに時間を要します。また、良識のある内容で投稿しなければユーザーから反感を買う(いわゆる炎上)リスクがあるため、社内でしっかり確認しながら運用することが大切です。SNSは無料で気軽に始められ、投稿も簡単に行うことができますが、一度炎上してしまうと信用を取り戻すことが難しいことを念頭に置いておきましょう。
以上の観点から、炎上対策も含めてSNSの運用には意外と多くの時間を要することを理解し、社内でしっかり体制を整えた上で運用に踏み切ることをおすすめします。もちろん、SNS運用を外注する場合も投稿内容に関してしっかり監督できる体制を整えることが重要です。
自社の業種がSNSのユーザー層に合わない場合がある
SNSにはそれぞれ特性があり、ユーザーの年齢層や趣味、嗜好などの傾向もそれぞれ異なります。例えば、10代のユーザーが多いTikTokで葬儀場に関するPRを行っても興味関心を惹くことは難しいと考えられます。業界によって適切なSNSを選択して運用しなければ、無意味な運用となってしまう可能性があることを理解しておきましょう。
SNS運用を片っ端から始めるのではなく、まずはSNSごとの市場調査から始め、自社のターゲット層に近いユーザーが多いSNSを見極めた上で運用を開始することをお勧めします。
WEBマーケティングを中心にSNS運用を取り入れることがおすすめ
上述したとおり、SNSマーケティングにはメリットがある一方でデメリットがあることも忘れてはなりません。特に、SNSのサービスの終了に伴いこれまで積み上げてきたものがゼロになってしまうと経営が傾きかねないため、ホームページで集客の基盤を作り、プラスアルファでSNSマーケティングを取り入れることをおすすめします。
ホームページとSNSの両方をうまく運用することができれば、購買意欲の高いユーザーを取り込みながら、まだ商品やサービスを知らないユーザーへの知名度を向上することができるでしょう。
今回のまとめ
SNSマーケティングには、日常的にSNSを用いているユーザーに対して広告可能で、キャンペーンなど鮮度が重要な情報の発信に有効であるなど、様々なメリットがあります。
一方で、外部システムである以上はサービスの終了や仕様の変更に振り回されてしまうリスクがあることを考慮しましょう。また、SNSは限られた写真やテキスト、動画でコンテンツを継続的かつ高頻度で投稿し続ける必要があり、ステマの規制や炎上なども考慮しながら戦略的に運用する必要があります。外注する場合も、炎上回避のためにこまめなチェックが必要となり、多くの手間を要する可能性があることを念頭に置いておきましょう。
以上の観点から、SNSマーケティングだけに頼るのではなく、WEBマーケティングを中心としながらプラスアルファでSNS運用を行っていくことをおすすめします。