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Search Central Live Tokyo 2023で語られたAI生成コンテンツとSEOの関係

2023
.09.08

Search Central Live Tokyo 2023で語られたAI生成コンテンツとSEOの関係

Googleの検索アルゴリズムに関するイベント「Search Central Live Tokyo 2023」が、2023年6月16日にGoogle渋谷オフィスで開催されました。
このイベントは、Googleが主催するイベントであり、デジタル領域の専門家や関心を持つ方々が一堂に集ってSEO対策やコンテンツ制作などのテーマについて深く掘り下げる場であり、その内容はホームページ運用担当者の方であれば理解しておきたいものばかりです。
そこで今回は、Search Central Live Tokyo 2023に参加することができなかった方や、まだ内容を知っていない方に向けてイベントのハイライトをお伝えします。

【目次】
1. Search Central Liveの概要
a.Search Central Live Tokyo 2023の概要
2. AI生成コンテンツに関するGoogleの意見
3. AI生成コンテンツのみでホームページを運用することは可能か?
4. AI生成コンテンツとEEAT
5. AI生成コンテンツとペナルティ
6. 自然言語処理技術と翻訳コンテンツ
7. 今回のまとめ

Search Central Liveの概要

Search Central Liveとは、Google検索セントラルチームが開催するイベントです。冒頭に記載の通り、様々な専門家が集まって検索エンジン最適化を中心としたデジタル領域のテーマについて掘り下げを行います。
2019年に初めて開催され、当初は「Webmaster Conference」というイベント名でしたが、2021年にSearch Central Liveという名称に変更されました。
Google社員にSEO関連の質問を直接聞くことができる数少ない機会の一つであるため、毎年、ホームページ制作会社やマーケティング会社、SEO会社と呼ばれるような企業が多数参加しています。

Search Central Live Tokyo 2023の概要

東京の渋谷で実施されたSearch Central Live Tokyo 2023では、Google検索の最新情報や今後のSEO対策の話、Google検索チームの取り組み、Google社員と質疑応答することができるイベントなど、様々なプログラムが組まれていました。
2023年は、ChatGPTの登場による影響か、やはりAI関連の話題がトークテーマのほとんどを占めており、ホームページ運用担当者であれば自ずと意識してしまう「AI生成コンテンツとSEOの関係性」についても、Googleスイスのサーチトレンドアナリストであり、SEO関連の情報を展開するスポークスマンでもあるゲイリーイリーズから回答されていました。

AI生成コンテンツに関するGoogleの意見

ここでは、今回のブログテーマであるAI生成コンテンツとSEOの関係について記載していきます。前述のとおり、AI生成コンテンツとSEOの関係については、SEO関連の情報を提供するスポークスマンゲイリーイリーズが回答しているため、Googleからの公式情報として信頼するできる情報です。
このテーマは、イベント参加者からの質問に対してGoogle社員が直接回答するトークイベントの中で語られ、結論から伝えると、「AI生成コンテンツである」という理由はコンテンツの評価に影響しないと回答されました。以下、トークイベントからの抜粋です。

イベント参加者
「ユーザー体験は第一としても、実務としてAIを使った高品質なコンテンツを作るにはどうしたらいいですか」

ゲイリーイリーズ
最終的にコンテンツの品質が良いものであれば、Googleはコンテンツが作成される過程は気にしません。
ChatGPT を使うこともできますし、Bard を使うこともできます、独自のLLMをトレーニングして使用することもできます。最終結果が高品質である限り、あまり重要ではありません。

この通り、ゲイリーイリーズは、AI生成コンテンツがSEOに悪影響を及ぼすことはないと明言しており、コンテンツの品質が良ければ、ユーザーにとって有益なコンテンツさえ投稿することができていれば良いということです。
この情報は、多くのホームページ担当者やSEO担当者にとって吉報であり、AIコンテンツをメインにホームページを運用することで、「運用の時間・労力を大幅に削減することができる」と考える方は多いと思いますが、実際はどうなのでしょうか。
次項では、AI生成コンテンツのみでホームページを運用することが可能か否かについて説明します。

AI生成コンテンツのみでホームページを運用することは可能か?

ゲイリーイリーズが回答した通り、Googleは、最終的にコンテンツの品質を気にしているものの、コンテンツが作成される過程は気にしていません。そのため、AIでコンテンツを作成してしまえば、あとは投稿するだけとなるので、ホームページ運用にかかる労力を大幅に削減可能かと思います。
しかし、ホームページ運用がそんな甘くなるわけがなく、ゲイリーイリーズは、AI生成コンテンツのみでホームページを運用することはお勧めしないとも回答しており、どこまでいってもコンテンツ作成に人間が関与しなければ品質の高いコンテンツ作成は困難と述べていました。以下、トークイベントの抜粋です。

ゲイリーイリーズ
最終結果が高品質である限り、あまり重要ではありませんが、現時点では、人によるレビューなしに高品質なコンテンツ作成を達成することはできません。
なぜなら、LLMがまだその域に達していないからです。そして、現在私たちが LLM を生成するのに使用しているモデルが将来的にその域に達するかどうかもわかりません。
また、AIを利用している以上、ハルシネーションがなくなることはありません。グラウンディングのより良い方法が見つかることで解決可能ですが、それが明日、第四四半期、来年もしくは5年後になるかもしれず、私たちはまだそこに到達していません。

ハルシネーションとは、AIが情報を誤認識して事実とは異なる回答を行うことです。このハルシネーションの解決策として、AIに言葉と現実(実態)を紐づけて理解させることをグラウンディングと呼びます。
技術が進歩したとしても、ハルシネーションを避けることができない以上、AIが誤った情報を出力するおそれがあるため、どこまで行っても人間がコンテンツをレビューしないことには、ユーザーにとって有益なコンテンツ作成を実現することはできません。

AI生成コンテンツとEEAT

前述のとおり、AIが引き起こすハルシネーションを完全に解決することは、現代の技術では難しいため、人によるチェックが必要不可欠です。それでは、人がAI生成コンテンツを確認して誤情報を直しさえすれば、それはコンテンツとして高品質なものと言えるでしょうか。
コンテンツマーケティングに取り組む目的はただ一つ、コンテンツを作成してホームページのEEATを高め、Googleからの評価を向上させることにあります。AIでコンテンツを作成すれば労力・時間を大幅に削減することが可能ですが、AIはインターネット上に存在する既知の情報をベースとしてコンテンツを作成するため、AI生成コンテンツには専門性や経験などは含まれていません。つまり、AI生成コンテンツでは、コンテンツマーケティングの目的であるEEATを向上させることはできず本末転倒ということです。
あるトピックに精通する専門達を納得させることは、現在のAI生成コンテンツでは困難ですので、結局、人の手によってコンテンツに大幅な修正を行う必要があると言うことです。

AI生成コンテンツとペナルティ

AI生成コンテンツには人間のチェックが必要不可欠です。これは、前述のハルシネーションを避けるため、EEATを向上させるという理由に加え、Googleからのペナルティを避けるためにも必要です。
仮に人間がチェックしていないAI生成コンテンツのみでGoogleからの評価が向上してしまうとすると、人間の心理としてチェックの時間・労力を避けるために誰もAI生成コンテンツの校正を実施することはありません。
すると、ユーザーに誤情報を提供してしまうだけでなく、すべてのコンテンツ内容が似通ってしまうため、コピーコンテンツとしてのペナルティを受けてしまうことも多分に考えられます。
このペナルティについては、トークイベント内で触れられてはいませんでしたが、Googleが「ユーザーファースト」をポリシーとして検索エンジンを運営していることを考えると、容易に予想することができます。
ホームページの評価を向上させるどころか、ペナルティを受けて検索順位が低下するおそれもあるため、chat GPTやBARDのような自然言語処理技術が搭載されたAIを利用してコンテンツを作成する場合は、必ず人間のチェックを入れることが賢明です。

自然言語処理技術と翻訳コンテンツ

ここまでの内容で、どれだけ高度な処理技術が搭載されたAIを利用して作成したコンテンツであっても、人間によるコンテンツチェックが必要であることを理解いただけたかと思います。
しかし中には、そうであっても可能な限り時間と労力を削減するための方法を模索する方がいらっしゃるかと思います。その最たる例は、他言語で作成されたコンテンツをAIの翻訳機能を利用した翻訳コンテンツです。
翻訳コンテンツについても、ペナルティと同様にゲイリーイリーズの口から明確に回答があったわけではありませんでしたが、AIの翻訳機能については言及されており、以下、トークイベント内の抜粋です。

ゲイリーイリーズ
AIによる翻訳が高品質であることを保証できません。例えば、日本語の「つけめんが大好きです」という文章を考えてみてください。
「つけめんが大好きです」をAIが翻訳しようとすると、AI は「つけめんを愛しています」と出力しますが、日本語では単に「つけ麺が大好きです」と言います。
機械的には、「愛」と「好き」は本質的には同じものです。人とAIが考える言葉へのニュアンスは異なることから、AI が実際に意味のあるコンテンツを生成しているかどうかを確認するため、翻訳もレビューする必要があると思います。

人間は、言葉のニュアンスや本当の意味を理解して言葉選びを行いますが、AIにはそれらを処理する技術がまだありません。これも前述のグラウンディングの方法によって、いつか解決されることがあるかも知れませんが、まだまだ遠い未来の話です。結局のところ、AIを利用してコンテンツを作成することはできるものの、そのコンテンツがGoogleから評価されることはありません。
また、仮に本ブログに記載した様々な問題を解決することができたとしても、人間がチェックしていないAI生成コンテンツだけでGoogleから高い評価を受けることができるコンテンツを作成することは、不可能かと予想されます。
これは、前項に記載の理由と同様、この理屈がまかり通ってしまうと、誰もがコンテンツ作成をAIに任せてしまい、検索エンジン上に似たようなコンテンツが列挙されてしまうからです。
逆に、このような方法でホームページを運用しようと考えている方が多数を占めているのであれば、正当な方法でコンテンツ作成に力を入れている方や企業にとってはチャンスとも言えますね。

今回のまとめ

今回のブログを読むことで、AI生成コンテンツとSEOの関係について理解いただくことができたかと思います。
Chat GPTやBARDといったAIには、確かに高度な技術が搭載されていますが、Search Central Live Tokyo 2023で語られた通り、その機能をコンテンツマーケティングにそのまま利用することはまだまだできません。今後、AIが抱える課題を解決することができたとしても、その時にはGoogleが既に先手を打って対策してくることでしょう。
簡単かつ楽に、そしてコストをかけずホームページを運用することができればベストではありますが、それが可能であれば、今頃、すべての企業がWEBマーケティングに成功しており、誰も苦しんではいません。
結局、地道にコンテンツマーケティングに取り組むことが、WEBマーケティングを成功させる近道であることを再認識しましょう。

AUTHOR

著者情報

WEBディレクター

K.I.

前職では、設備メーカーで電気工事士として従事しながら、個人事業主のWEBコーダーとしてホームページ制作にも従事。株式会社オンカに入社後は、WEBコーダーとしての知見や、学生時代の留学で培った語学力を活かしたグローバルな情報収集力により、数々の顧客のWEBマーケティングに尽力している。

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