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多くのユーザーに受け入れられやすいWEBデザインのポイントと問題点
2022
.11.24
ブラウザ上での表現の幅も増え、近年ではWEBデザインも多様化が進んでいます。どのホームページにもターゲットとするユーザー層が存在し、ターゲットに好かれるようなデザインを行うのがWEBデザインのセオリーですが、欲を言えばより広い世代の好みに合ったホームページを作りたいというニーズもあるかもしれません。厳密に言えば訪れた全てのユーザーの好みに合うWEBデザインは存在しませんが、統計的に見て人気度の高いサービスのデザインや、デザインを構成する各要素が与える印象から、より多くの層に受け入れらやすいWEBデザインを仮定することもできます。しかし、多くのユーザーに受け入れられやすいということは、WEBデザインとして無難なデザインになってしまうということでもあります。今回は多くのユーザーに受け入れられやすいWEBデザインのポイントと、そのWEBデザインの問題点をご説明します。
【目次】
1. 多くのユーザーに受け入れられやすいWEBデザインのポイント
a.色
b.フォント
b.オブジェクト
2. 多くのユーザーに受け入れられやすいWEBデザインの問題点
3.今回のまとめ
多くのユーザーに受け入れられやすいWEBデザインのポイント
WEBデザインを構成する要素は無数にありますが、大きな要素として色、フォント、オブジェクトの要素に分類します。
色
色の好みは個々人によって明確に好みが分かれるものですが、色に関するアンケート調査などから、統計的に好む人が多い色を割り出すことはできます。日本でもさまざまな色の好みに関する調査が行われていますが、日本人は青色を好む割合が高いと多くのアンケート調査で分かっています。次いで緑や赤、無彩色を入れると白色も好まれる傾向にあります。特に青色は世界でも最も好まれる色と言われており、ウェブの利用状況を調査する「アレクサ・インターネット」のランキングをもとに、上位10サイトに使用されている色を抽出した調査では、トラフィックの多いホームページでは青色が他の色より最も多く使用されていることが分かっています。
フォント
近年WEBデザインで使用できるWEBフォントを取り巻く環境は変化が激しく、統計的に人気のあるフォントや種類を仮定することはできませんが、世界中で用いられているSNS(Twitter、Instagram、Facebook)などを参考にしてみると、日本語フォントではヒラギノ角ゴ、メイリオ、などのゴシック体、欧文はHelvetica、Arial、Robotoなどのサンセリフ体を中心に構成されているのが分かります。特に欧文フォントのHelveticaは色でいう青色のように世界で最も使用されているフォントとも言われています。可読性が高く、デザインの邪魔をしないベーシックなサンセリフ体がWEBデザインでは好まれる傾向にあるのかもしれません。
オブジェクト
装飾から各コンテンツのフレームなどに用いられるオブジェクトについては、デバイスごとの見え方を統一するため単純な図形のようなあまり複雑でないオブジェクトを使用することでデバイスごとに見え方の差が少ないWEBデザインを制作することができます。また、根本的なことではありますがディスプレイは長方形であり、デザインに使用する写真なども元は長方形の比率で撮影されているものがほとんどなため、デザインを構成する要素としても長方形をはじめとした四角形はWEBデザインに親和性があります。
多くのユーザーに受け入れられやすいWEBデザインの問題点
上記のポイントを押さえたような「受け入れられやすい」WEBデザインの問題点は、他のホームページとの差別化が難しくなるという点です。青色の配色や、ゴシック系のフォントを用いることでより多くのユーザーの好みに合うWEBデザインにはなりますが、他のホームページと比較検討する際、記憶に残らない、類似のホームページと混同される恐れもあり、検討のテーブル内で存在感がなくなってしまう可能性があります。一風変わった配色やデザインフォントなどの雰囲気を重視したフォント選定、ロゴをモチーフにした個性的なオブジェクトなどをWEBデザインに取り入れることで初見での離脱率は上がってしまう恐れもありますが、担当者の記憶に残る可能性が高く、一度比較検討のテーブルにさえ上がってしまえば他社と混同される可能性も低くなるでしょう。
今回のまとめ
視認性が良いゴシック体のフォントとディスプレイや角版写真に親和性のある四角形のオブジェクトを用いて、白基調に青や緑などの万人受けする色を用いれば、ある程度は広い年代のユーザーに受け入れられるWEBデザインが可能です。しかし、万人受けするからと言ってそれが集客に直結するとは限りません。コンバージョンが見込めるペルソナを設定し、ユーザーの記憶に残るようなWEBデザインができるよう心がけましょう。