NEWS & COLUMN
お知らせ・コラム
SCROLL
DESIGN
業界別で見るWEBデザインの特徴
2023
.01.26
ホームページは、企業のホームページ担当者やWEBデザイナーの好みで制作するのもではなく、ターゲット層の趣向に合わせて制作するものです。同じ業界ではターゲット層がある程度絞り込まれているため、ホームページのデザインに似たような傾向が表れます。この傾向から大きく外れたデザインで制作してしまうと、ホームページに訪れたユーザーが違和感を感じて離脱に繋がってしまうおそれがあるため、WEBデザイナーは業界ごとのデザイン傾向を勉強しておく必要があります。
今回は、業界別で見るWEBデザインの特徴についてご説明するとともに、それぞれの参考ホームページもご紹介します。
IT業界
システム会社やホームページ制作会社等のIT業界では、先進的な技術が注目される業界です。そのため、デザインで先進的な印象を感じることができるホームページが多い傾向にあります。具体的には、グラデーションやドロップシャドウが多く取り入れられ、紺などの落ち着きのある色よりもブルーグリーンのような若者が好む色が使用されるケースが多いです。若者のトレンドや近年の流行を把握したデザインで制作した上で、時代遅れのデザインとなってしまわないように定期的にリニューアルを行うことをお勧めします。
グラデーションを使用しているホームページ
ドロップシャドウを使用しているホームページ
飲食・食品業界
飲食店や食品メーカー等の飲食・食品業界では、みずみずしさを表現する水滴や、あたたかさを感じる湯気を写真に追加するなど、シズル感を出すための工夫を施しているホームページが多く見られます。ホームページに訪れたユーザーがその料理や食品を食べたいと思うデザインで制作しましょう。
また、ホームページ内で使用する写真は、彩度が高い方が美味しさを感じます。撮影した写真や提供写真が暗くて彩度が低い場合は、美味しく見えるような加工を施しましょう。
配色は、温度感や食材の色に合わせて行うことをお勧めします。
シズル感を感じるホームページ
医療業界
総合病院や歯医者等の医療業界のホームページは、ユーザーが信頼感や優しさ、清潔感を感じるようなデザインで制作されています。信頼感を感じさせるためには明朝体、優しさを感じさせるためには丸ゴシックを使用するなど、与えたい印象に合わせてフォントを選択しましょう。
また、清潔感は白色や水色などの寒色系の色で表現している病院が多く見られますが、レディースクリニックや子供向けクリニックの場合は暖色系の色が使用されているケースも見られます。配色においても、病院の業態や与えたい印象に合わせて行うよう心がけましょう。
信頼感や清潔感を感じるホームページ
優しさを感じるホームページ
宿泊施設・観光業界
ホテルや旅館等の宿泊施設のホームページでは、非日常感や高級感が感じられるよう明朝体を使用しているものが多く、観光協会やレジャー施設のホームページでは楽しさが感じられるようにポップな書体を使用しているものが多く見られます。ホームページを見ただけでその場所へ訪れたいと思うように、ターゲット層に合わせた世界観を創り上げましょう。
また、ただ部屋の写真や観光地の写真を載せるだけではなく、実際にその場所を楽しんでいる人の様子が分かる写真を使用すると、ユーザーがその場所に訪れる際のイメージが湧きやすくなります。モデルを起用するなど、写真撮影でも工夫を施しましょう。
高級感が感じられるホームページ
モデルを起用しているホームページ
楽しさが伝わるホームページ
不動産・建築業界
不動産仲介会社や建築事務所等のホームページでは、その企業の強みや特徴をアピールしたデザインが多く見られます。木にこだわっている会社であれば木材を全面に打ち出している写真を使用し、明朝体で質の良さをアピールしたり、人材の良さが売りなのであれば人物が笑顔で写っている写真を使用し、暖色系の配色であたたかみを出すなど、企業が打ち出していきたいものが何なのかを十分にヒアリングし、その内容に合ったWEBデザインを行いましょう。
木材へのこだわりを感じるホームページ
人のあたたかみを感じるホームページ
士業・保険業界
弁護士や税理士等の士業や、保険会社等のホームページでは、ユーザーに対して信頼感と安心感を与えられるデザインで制作されています。それらを表現するためには、落ち着いていて重みのある色や明朝体を使用したり、企業の実態がよく伝わるように実際に働いている人物の写真を使用すると良いでしょう。
また、相続や終活など、一般の方が不安に思っていることを解消するためのホームページでは、安心感や優しさが伝わるような暖色系の色や丸ゴシックを使用することをお勧めします。
企業の実態が分かり安心感を感じるホームページ
安心感や優しさを感じるホームページ
製造業界
メーカー等の製造業界は、世界中で取引を行っている企業が多いため、グローバルな印象が感じられるWEBデザインが多く見られます。海外ではシンプルなホームページが主流なため、トップページのデザインは文章量が少なく余裕が感じられるデザインで制作すると良いでしょう。また、見出しのデザインは英語を大きく日本語を小さく見せることで、よりグローバルな印象が感じられます。多くの日本人が理解できる簡単な英語であれば、日本語はなくても構いませんが、ユーザーが理解しやすいホームページを心がけて制作することをお勧めします。
グローバルな印象が感じられるホームページ
今回のまとめ
ホームページは、ターゲット層の趣向に合わせてデザインの方向性を決めるため、業界内である程度似た傾向が表れます。ホームページに訪れるユーザーのイメージからかけ離れたWEBデザインにしてしまうと違和感を感じて離脱してしまうおそれがあるため、業界ごとのWEBデザインの傾向や特徴を日々勉強し、ターゲット層に合わせたWEBデザインを行うようにしましょう。ただし、企業のブランディングが固まっている場合や、ユーザーに対して与えたいイメージがある場合はこの限りではありません。WEBデザインに入る前に、企業の顧客リーサーチや市場調査、競合調査等を行い、それぞれの企業に合ったデザインでホームページを制作しましょう。