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WEBデザインにも欠かせないフォントの基礎知識
2022
.10.14
パソコンが普及して久しい現代、WEBデザイナーなどホームページ制作に関わる業種ではなくとも、Microsoft系の編集ソフトなどでフォントと呼ばれる字体の存在を認識している方は多いのではないでしょうか。フォントとは元々印刷技術の発展から生み出されたものであり、現代ではホームページのデザインなどにも使用されるようになってきました。フォントは企業や個人が制作した著作物という一面もあるため、使用する際は権利的な問題もクリアにする必要があります。また、ホームページのデザインに使用する際は印刷を出力として完結する印刷と違い、ホームページを表示するユーザー側でもフォントがデータとして読み込まれる仕組みが必要になります。今回はフォントについての基礎知識をご説明します。
印刷業界におけるフォントと使用権利
フォントとは、元々活版印刷という印刷技術の発展から生まれたもので、現代までに時代を背景にさまざまなフォントが企業によって生み出されてきました。デザインソフトの普及により個人でもフォントを作ることが比較的簡単になり、昨今では無料で誰もが使える「フリーフォント」の存在も広く認知されるようになっています。フォントは基本的に著作物であり、使用にはライセンスが必要です。フォントを直接購入することも可能ですが、「Helvetica」という世界で最も使用されていると言われる欧文フォントを例に挙げると、「Helvetica」のフォントを一式揃えて購入するだけでも日本円で約5万円の料金がかかります。当然多くのフォントを個別に購入しようとすると多大なコストがかかるため、印刷会社やデザイン事務所などでは「モリサワパスポート」などのフォントのサブスクリプションサービスが多く利用されていました。
ホームページ制作に使用されるWEBフォント
印刷業界と比較し、ホームページのデザイン、WEBデザインの領域ではフォントの捉え方も異なってきます。印刷の領域では制作会社と印刷会社がフォントを管理できていればフォントが出力された媒体、つまり雑誌やチラシなどがユーザーの手元に届くため、何の不都合もありません。しかし、ホームページのデザイン上でフォントを使用する場合、ホームページを制作する環境だけでなく、ホームページを表示する側、つまりユーザーの環境でも対応したフォントを表示することができなければ同じデザインを表現することができません。フォントを画像として読み込ませることもできますが、Googleのクローラーは画像を読み取ることができないため、SEOの観点でデメリットがあります。ホームページのフォントを正しくユーザーのパソコンでも表示するためにサーバー上でフォントを読み込む仕組みが生まれ、現在では「Google Fonts」をはじめとしたオープンソースのWEBフォントが普及しています。WEBフォントにも有料のものはありますが、「Google Fonts」などのオープンソースの高品質なフォントが無料提供され、フォントの価値というものも揺らぎはじめている時代とも言えます。
ホームページ制作の際に使用するWEBフォントとは
今回のまとめ
AIが絵を描く時代、デザインの分野では高品質なフォントを誰でも気軽に使用できるようになりつつあります。紙媒体のデザインには必須と言われていたフォントのサブスクリプションサービスもWEBデザインの普及に合わせ収束、WEBフォントサービスへの移行が相次ぎ、環境の変化も激しくなってきています。フォントはWEBデザインにおける一つの材料でもあるため、それ自体の特性や仕組みなどを理解して適切にデザインに生かせるようになりましょう。