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ホームページ制作に活用したいものづくり補助金とは
2021
.02.25
国や地方自治体などは、IT導入補助金や小規模事業者持続化補助金といった様々な補助事業を行っており、ものづくり補助金も補助事業の一つです。
インターネット上で自社商品やサービスなどのPRを行うため、このものづくり補助金制度を利用してホームページ制作を検討している方が多いかと思いますが、補助金制度は、その種類によって受給の対象者や対象項目などが異なります。そのため、ものづくり補助金制度が誰を対象としているのか、ホームページの制作費用は補助の対象になるのかなどを理解しておく必要があります。
そこで今回は、ものづくり補助金の概要やホームページ制作が補助の対象になるかなどを説明していきます。
【目次】
1.ものづくり補助金とは
2.ホームページ制作は対象になるのか
3.小規模事業者持続化補助金との違い
a.対象者
b.申請要件
4.今回のまとめ
ものづくり補助金とは
ものづくり補助金とは、中小企業や小規模事業者を対象として、生産性の向上を実現するために必要な設備投資などに発生した経費の一部を助成するもので、全国中小企業団体中央会が実施している補助金制度の一つです。
ものづくり補助金の種類は、「一般型」「グローバル展開型」「ビジネスモデル構築型」の大きく3つに分かれており、それぞれで補助金の上限額や申請書類、補助率などが異なります。一般型であれば1,000万円、グローバル展開型であれば3,000万円、ビジネスモデル構築型であれば1億円まで補助金を受給することができます。
生産性向上の取り組みに発生した経費の2分の1(もしくは3分の2)までが補助の対象で、受給した補助金を返済する必要はありません。つまり、生産性向上の取り組みに600万円の費用が発生した場合、最大で400万円の補助金を受給することができるため、実質的な支出を200万円に抑えることができます。なお、IT導入補助金や小規模事業者持続化補助金と併用することはできません。
ものづくり補助金を申請するためには、全国中小企業団体中央会が定める申請書類を整備し、ものづくり補助金のホームページから申請書類を提出する必要があります。年に4回程度の公募があり、それぞれ申請期間(約1ヶ月)が定められています。なお、中小企業と小規模事業者、申請する補助金の種類によって提出する申請書類は異なり、ものづくり補助金のホームページから申請書類の様式をダウンロードすることができます。
ホームページ制作は対象になるのか
ものづくり補助金の対象となる項目は、「機械装置・システム構築費」「技術導入費」「専門家経費」「運搬費」「クラウドサービス利用費」「原材料費」「外注費」「知的財産権等関連経費」「広告宣伝・販売促進費」の全部で9項目定められています。
ホームページ制作の費用は、上記のうち「機械装置費・システム構築費」に該当するため、ものづくり補助金を受給することができます。ただし、自社でホームページを制作する場合は、上記いずれの項目にも該当しないため、ものづくり補助金を受給することはできません。
ものづくり補助金は、ホームページ制作に発生した費用の一部を負担する魅力的な補助金ではありますが、必ず採択されるわけではないことに加え、指定された期間内にホームページを制作して納品する必要があることから、計画的に制作を進める必要があります。また、経費の一部を補助するという性質上、一旦、ホームページの制作費用をすべて支払う必要があるため、自社の資金計画を考慮した上でものづくり補助金の利用を検討しましょう。
小規模事業者持続化補助金との違い
ものづくり補助金と小規模事業者持続化補助金は、どちらもホームページ制作に発生した経費の一部を助成してくれる補助事業ではありますが、「対象者」「申請要件」に大きな違いがあります。上記2つの違いを理解した上で、どちらの補助金制度を利用するか検討しましょう。
対象者
上述のとおり、ものづくり補助金は、中小企業や小規模事業者を対象として生産性向上の取り組みに発生した経費の一部を助成している補助事業であり、中小企業と小規模事業者のどちらもものづくり補助金制度を利用することができます。
一方、小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者のみを対象とした補助事業であるため、小規模事業者以外の企業が小規模事業者持続化補助金制度を利用することはできません。
申請要件
ものづくり補助金と小規模事業者持続化補助金は、受給することができる補助金の上限額が大きく異なり、ものづくり補助金(一般型)では1,000万円まで、小規模事業者持続化補助金では50万円まで補助金を受給することができます。
補助金の上限額のみに着目した場合、ものづくり補助金の方が利用者にとってメリットがあるように見えますが、ものづくり補助金には、下記3つの申請要件が設けられており、これらの申請要件を守ることができなかった場合、受給した補助金を返金する必要があることに注意しましょう。
・付加価値額を年率で3%以上向上する
・補助金の交付後、3〜5年に渡って給与の支給総額を年率で平均1.5%向上する
・事業場内に勤務する従業員の最低賃金を地域別最低賃金より30円以上高く設定する
※複数の拠点を構える企業の場合、申請した拠点のみが事業場に該当します。
今回のまとめ
今回のブログを読むことで、ものづくり補助金について理解できたかと思います。
ものづくり補助金は、生産性向上の取り組みに発生した経費の一部を助成するもので、ホームページ制作もその対象に含まれています。この補助金制度を利用することで、自社のホームページをお得に制作することができますが、必ず採択されるわけではなく、期間内にホームページを制作して納品を行う必要があるため、計画的に制作を進める必要があります。
また、申請要件を満たすことができなかった場合、補助金を返金する必要があることに加え、従業員の人数が多い場合、受給した補助金の額より申請要件を満たすために必要な支出が上回るおそれがあることを踏まえた上で、ものづくり補助金制度の利用を検討しましょう。