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ショッピング機能付きのホームページを制作する時に 記載するべき特定商取引法に基づく記載
2018
.01.04
欲しいものを簡単に購入できる上に、住んでいる地域に関係なく手元に届くネットショッピングは、私たちの身近な存在ですが、手軽に利用できるネットショッピングには、トラブルが発生する可能性も潜んでいます。取引の中で発生するトラブルを避けるために、ショッピングサイトには、「特定商取引法に基づく記載」を必ず行うよう、法律で義務付けられていますが、なぜ記載しなければならないのか疑問に感じる方も多いのではないでしょうか?
そこで、今回は、ショッピング機能付きのホームページに特定商取引法に基づく記載をしなければならない理由や、記載するべき内容についてお伝えしていきます。
【目次】
1.特定商取引法ってどんな法律?
2.ショッピング機能付きのホームページにおいてなぜ特定商取引法の記載が必要なの?
3.ショッピング機能付きのホームページの作成時にはどんな内容を記載すべき?
4.今回のまとめ
【目次】
特定商取引法ってどんな法律?
正式名称は、「特定商取引に関する法律」(昭和51年6月4日法律第57号)といい、省略して「特定商品取引法」と呼びます。この特定商取引法は、通信販売や訪問販売など特定の販売方法において、企業と消費者との間で起こりやすいトラブルを回避するための法律です。
訪問販売や通信販売など、以下のような通常の店頭売買とは異なる方法で商品やサービスの売買契約が行われる業種は、特定商取引法に基づく記載を必ず行わなければなりません。
訪問販売(キャッチセールス・アポイントメントセールスを含む)
通信販売
電話勧誘販売
連鎖販売取引(マルチ商法)
特定継続的役務(エステ・美容医療・学習塾・語学教室・家庭教師・パソコン教室・結婚相手紹介サービスの7業種)
業務提供誘引販売(内職商法)
訪問購入(訪問買取)
ネガティブオプション(送りつけ商法)
ショッピング機能付きのホームページ、もしくはホームページ上で何らかを販売する場合は、上述の「通信販売」に該当します。そのため、特定商取引法に基づく記載を正しく行い、消費者をトラブルから守るだけではなく、ネットショップを行う企業の信頼性向上につなげていきましょう。
ショッピング機能付きのホームページにおいてなぜ特定商取引法の記載が必要なの?
インターネットで買い物をした際に、想像していたものと違う商品や不良品が届いた経験をしたことのある方も少なくないと思います。インターネットで買い物をする場合、お店側よりもユーザー側の方が情報量が少なく情報弱者にあたるため、商品の現物を確認することができず、ホームページに掲載された写真や文章などからしか商品の情報を得ることができません。そのため、ホームページに記載されている商品の写真や説明が適切なものでないと、ユーザーは誤った判断で商品を購入してしまうとともに、お店側にとっても不本意なクレームや返品につながる可能性があります。
こうした情報弱者のユーザーを守るためにも、お店側は特定商品取引法に関する記載を行う必要があります。また、返品や保障の対応などの記載を行っておくことで、ユーザーの安心感を高めるだけではなく、後のトラブルへの発展を避けることができます。
なお、特定商取引法を正しく記載していない企業や違反した企業は、業務改善指示や業務停止命令などの行政処分の対象となる場合もあるため、正しい記載を行うことが重要です。
ショッピング機能付きのホームページに記載するべき特定商取引法に基づく記載とは?
スマートフォンやタブレットの普及により、インターネットでの買い物が主流になりつつある現代では、トラブルを避け、消費者に安心して買い物をしてもらうために、「特定商取引法に基づく表記」というページを設け、以下のような項目に対する記載を行う必要があります。
企業名、連絡先、住所、営業時間・休業日などの会社情報
商品の販売価格や送料
契約の申込みや商品の購入内容など最終確認の表示
商品代金の支払い時期、方法
商品の引渡時期
商品の返品制度
商品に瑕疵があった場合の保障内容
なお、特定商取引法に基づく記載を怠ってしまうと、以下の法令違反行為とみなされ、罰則の対象となる可能性があります。
広告の表示(法第11条)
誇大広告等の禁止(法第12条)
未承諾者に対する電子メール広告の提供の禁止(法第12条の3、12条の4)
前払式通信販売の承諾などの通知(法第12条)
契約解除に伴う債務不履行の禁止(法第14条)
顧客の意に反して契約の申し込みをさせようとする行為の禁止(法第14条)
特定商取引法に基づく記載を作成する際は、他社の特定商取引法に基づく記載を参考にしたり、特定商取引法テンプレート作成支援ツールを使用して作成することも可能です。
しかし、一口に通信販売といっても、商品や事業内容によって細かな規制が異なるため、特定商取引法に基づく記載を行う場合は、弁護士に相談することをお勧めします。
今回のまとめ
特定商取引法とは、訪問販売や通信販売等での売買において、企業と消費者との間で起こりやすいトラブルを回避するために定められている法律のことです。
今回お伝えしたとおり、特定商取引法に基づく記載については細かい決まりがあり、ただ漫然と記載しただけでは、特定商取引法に違反してしまう可能性があります。そのため、これからショッピング機能付きのホームページを制作しようとお考えの方だけではなく、すでにホームページ内に特定商取引法に基づく記載をしているという方も、正しく記載できているか今一度確認しましょう。自社で取り扱っている商品やサービスにあわせた適切な記載を行うことが大切です。
特定商取引法について、消費者庁が運営する特定商取引法ガイドにも詳しく記載されていますので、ご覧ください。