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ホームページに合わせて提案資料をデザインするメリット
2023
.09.29
ホームページやパンフレットをはじめとする自社のマーケティングツールなど、クライアントに対するタッチポイントになり得る媒体のデザイントーンを統一することは企業のブランドアイデンティティ、ブランドイメージを近づける施策の一つと考えることができ、マーケティングにおいて重要な取り組みだとも言えます。しかし、サービスの具体的な提案や、クライアントに合わせた提案を行うための提案資料のデザインまでこだわってデザインされている企業は非常に稀です。
いくらホームページやパンフレットなどのデザインが美しく見やすい資料だとしても、提案時に提出されたプレゼンテーションのスライドやサービスについての資料は素人作のパワーポイントで作ったような広報ツールとかけ離れたデザインだとした場合、広報ツールを見て検討をしていたクライアントはどう思うでしょうか。
「サービスの詳細な内容は細かく刷新していきたいから」「提案のたびに内容が変わるものだから」といった理由で、より具体的な提案資料は企業が内製する方が手っ取り早いという言い分もあるとは思いますが、広報ツールを見て提案を聞きたい!と決断したクライアントがそれらの広報ツールとかけ離れたデザインの提案資料を見れば、少なからずギャップを抱く可能性も大いにあるという可能性を見て見ぬふりしていないでしょうか。
例えば弊社ではホームページを制作したクライアントに限り、場合に応じて提案資料のベースとなるPowerPointスライドのデザイン制作を承っています。枠やタイトルのデザインを制作し、テンプレートとすることでその他のデザインをクライアントが編集できるため、細かな刷新や情報の差し替えを容易に行うことができます。今回はホームページなどの広報ツールに合わせ提案資料をデザインする必要性と、そのメリットについてご説明します。
【目次】
1. ホームページに合わせ提案資料をデザインする必要性
2. ホームページに合わせ提案資料をデザインするメリット
a.ホームページなど広報ツールとのイメージギャップが生まれない
b.提案内容を分かりやすく伝えることができる
c.使用シーンを踏まえた最適な提案資料を制作できる
3.今回のまとめ
ホームページに合わせ提案資料をデザインする必要性
ホームページと提案資料のデザインが著しく異なることでクライアントがタッチポイントで抱く企業の印象と、提案時での印象に大きなギャップが生まれます。このギャップが生む不信感、一種の失望を取り除くことが提案資料をデザインする目的の一つだと言えます。言うまでもないことですが、ビジネスにおいて初回打ち合わせとは大きな意味を持つビッグイベントであり、顔合わせから自己紹介、ヒアリング、提案に至るまで山積みのセクション全てに合格点を叩き出すことが提案の勝利につながります。例えば、自己紹介のタイミングでの服装が奇抜だったり、言葉遣いが悪かったりした場合、その提案自体の印象も悪くならないでしょうか。自己紹介のタイミングでの外見と同様に、提案資料のデザインや構成は説明・提案セクションの第一印象とも言えます。この印象が悪いと、提案自体は良かったのに印象の悪さが尾を引いてしまうことも十分あり得ます。
また、一口に「デザイン」といってもこれは見場のことだけではありません。既存の要素を整理し、最適な構成や見せ方を整理するのもデザインの役割の一つです。自己紹介の言葉遣いや組み立てが悪いと信頼感を損ねるように、この構成もクライアントの印象には大きく関わります。理路整然とした構成で、クライアントが興味のある内容をしっかりと説明し、文章だけではわかりづらい内容はチャートなどを交えて説明することで、企業としてのコミュニケーション能力をアピールすることができます。以上のような提案資料の役割を踏まえ、今一度自社の提案資料が役割を果たせているかを見直してみましょう。
ホームページに合わせ提案資料をデザインするメリット
前述したように、提案資料をホームページなどに合わせデザインすることで、提案における懸念点を減らすことができます。このような提案資料をデザインすることで得られるメリットをご紹介します。
ホームページなど広報ツールとのイメージギャップが生まれない
冒頭から述べていることではありますが、ホームページが綺麗に整理されているのに提案資料が雑然としていれば、外面だけを取り繕ったような印象を抱かれるのは当然のことだと言えます。しかし、提案資料までをデザインできていればこの不信感の種が取り除けるばかりか、ホームページなどの広報ツールと提案資料のデザインが整合し、自社のブランディングにも貢献するようになります。BtoBビジネスにおいてブランディングの影響力はBtoCビジネスより大きくはありませんが、提案段階では印象に残ることや競合との差別化が明確になることから、デザインを合わせブランドイメージの統一感を上げることが制約の確度をあげることにもつながります。
提案内容を分かりやすく伝えることができる
デザインには情報や構成の整理も含まれ、提案資料のデザインを制作会社や代行会社などに依頼することで、自社だけでは決めつけや慣例によって凝り固まった情報の「見せ方」を分かりやすさや見やすさといった観点から再構築することができます。簡単な例ですが、老舗の企業でアドバンテージとして打ち出される設立年数は業種によって重要度が大きく変わってきます。この重要度によって情報の取り扱いの大きさを変えることや、むしろ蛇足として掲載しないという選択は設立年数を誇りとしている自社だけでは難しい選択です。
また、図示という点でも自社だけではパワーポイントのテンプレートがほとんどになってしまいますが、制作会社なら完全にオーダーメイドで様々な図を制作することが可能です。見やすさはもちろん、見慣れたパワーポイントのテンプレートという安っぽさを払拭することができ、より最適な形式での制作も可能になります。
使用シーンを踏まえた最適な提案資料を制作できる
パワーポイントのスライドサイズは、ディスプレイを想定したStandard(4:3)とWidescreen(16:9)が設定として用意されています。多くの企業が初期設定のStandardで資料を制作していると思いますが、それは提案環境の統計に基づき設定されたものでしょうか。ディスプレイやプロジェクターでの提案は提案環境ごとにサイズが異なります。もっと言えば、リモートでの提案の場合は相手のディスプレイの大きさだけでなく、クライアントがzoomを全画面かウィンドウ表示にしているかでも表示が変わります。それらの表示サイズを考慮して初めてスライドの最適なサイズが導き出されます。
例えば弊社で提案の場が主に客先となる企業の提案資料を制作する場合、提案資料のサイズを白銀比に統一しています。白銀比はA4サイズなどA判サイズに用いられる比率で、言うまでもなくA4で印刷した時にピッタリと出力できます。また、白銀比の比率は1:√2であり、約7:5となります。これは前述したディスプレイに多い4:3と16:9の中間であり、どちらの環境でもある程度綺麗に出力することができる比率です。あくまで客先での提案を前提とした話ですが、このように提案のスタイルに合わせ資料を制作できることも提案資料をデザインするメリットの一つだと言えます。
今回のまとめ
ホームページをはじめとしたマーケティングツールをデザインすることの重要性が世の中に浸透してきた一方、外面を取り繕えばイメージが良くなると勘違いしている企業も散見されるようになってきました。ホームページだけを綺麗に作っても、中身が伴わない企業の正体はすぐに露見します。ホームページなどのマーケティングツールだけではなく、自社のサービスや取り組みなどの中身を磨くとともに、細かな資料などを見直し、自社のデザインクオリティの底上げで企業のイメージを構築するよう心がけましょう。