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Webマーケティングにも応用できる文字に感じる色の印象とストループ効果

2023
.10.27

Webマーケティングにも応用できる文字に感じる色の印象とストループ効果

音や文字に色を感じること、ある刺激に対して通常の感覚だけでなく異なる感覚が生じる感覚のことを共感覚といいますが、文字から色彩のイメージを連想するのは共感覚者だけの話ではありません。例えば、「秋」という漢字を目にした時、色づいた紅葉の赤色や黄色を思い浮かべたりしないでしょうか。「男」という漢字を見たときにトイレの男性表示によく用いられているような青色を連想することはないでしょうか。私たち人間は日々生活する中で様々な情報を目にすることで、慣例的な色のイメージを知らず知らずのうちに定着させています。マーケティングにおいても、この慣例的なイメージに準じることがユーザーとのコミュニケーションを円滑にするためのポイントとなります。前述の分かりやすい例なら周知の慣例に従えばいいだけですが、例えば、あなたは「A」というアルファベットを見て何色を連想するでしょうか。おそらくですが、赤色を連想したのではないでしょうか。もし違う色だとしても、あなたはAの何からその色を連想したのでしょうか。このように人は無自覚かつ出自不明の「文字に対する色のイメージ」を定着させていることもあり、この無自覚なイメージもマーケティング上のコミュニケーションには少なからず影響してきます。今回はこの「文字に対する色のイメージ」が及ぼすマーケティング上の影響とその例をご紹介します。

90%以上の人間が「A」に赤色のイメージを持っている

色に対する印象やその印象が及ぼす心理的な効果については、色彩心理学や感覚心理学の研究分野ですが、それすらも主観的な感覚に大きく依存するため科学的に証明されることは多くありません。これが「特定の文字に対する色の印象について」という話題になればなおさら、根拠としてあげられるだけの研究結果は世界中を探しても多くはありません。しかし、参考として地味ハロウィンなどで有名な、あるポータルサイトのアンケート調査によると、アルファベットの「A」に対する色のイメージとして、赤を選ぶ人が95%にものぼるという結果が出ています。これは公的なアンケートではないので一つの考え方にとどまりますが、文字一文字でも統計的に言えば色のイメージに偏りが生まれることはこのアンケートからでも十分に理解できます。

参考記事:95%の人が、Aは赤色に見えると答えました。

イメージの色と異なる色が使われた場合ユーザーは混乱する

冒頭で挙げた「男」という文字に対する印象のように、私たちは日々生活していく中で様々な情報を蓄積し、慣例的な色のイメージを構築しています。しかし例えば、この慣例的なイメージと異なる色がその文字の文字色として設定されていた場合、人はどう思うでしょうか。例えば地図や案内表示で目にする男性トイレの表示は青色が用いられることが多いですが、「男性トイレ」という表示が赤色で記されていた場合、違和感を覚えないでしょうか。トイレ表示の場合は、男性トイレを見つけられなくなるという事態さえ起きるかもしれません。このように、物事などから得られる情報と色から得られる情報など、同時に目にする情報の二つが干渉し合うことによって理解するまでに時間がかかる現象のことを「ストループ効果」と呼びます。この効果により、ホームページなどマーケティングツールのデザインで男女や寒暖など、慣例的な色のある物事については、慣例的な色を使用することでユーザーとのコミュニケーションがスムーズになります。また、ブランディングの観点でも企業名や業界から連想される色をブランドカラーに選定することで、第一印象からブランドイメージを企業のイメージと近づけることができるでしょう。

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色でマーケティング上のコミュニケーションを円滑にするポイント

マーケティング上でのコミュニケーションを円滑に運ぶため色に配慮するポイントは、前述の通り慣例的な色がある物事にはその慣例通りの色を設定することが重要です。また、企業のブランディングにおいて、企業名から連想される色をコーポレートカラーやブランドカラーに選定することでユーザーがスムーズに企業やブランドを認識できるようになり、認知度も上がりやすくなる可能性があります。これだけ言うとかなり難しいことのように思えますが、前項で紹介したポータルサイト記事のように単語から連想される色や、社名のモチーフとなった物体から連想される色などを設定するだけでも、ユーザーのもつイメージに企業のイメージを近づけられるため、マーケティング上でも有利になります。入力したワードからイメージカラーを生成する外部サイトなどもあるため、WEBマーケティングなど名前の選考する事業を手掛ける場合は、社名から連想できる色をコーポレートカラーに設定することをお勧めします。


上:色色 [:iroiro]
下:成分解析 – 「コトバ」から「色」、調合します。

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今回のまとめ

マーケティングやWEBマーケティングの分野において色彩といえば複数の色のコンビネーションやユーザーの嗜好性などを考慮することが考えられますが、色以外にも色彩が感じられる情報というものは企業や事業自体にも存在しています。色を選ぶときは色同士の相性だけでなくその他の情報との相性も含め考えることでより効率的にマーケティングを行えるようにしましょう。

AUTHOR

著者情報

WEBデザイナー

T.S.

デザイン事務所でグラフィックデザイナーとしての勤務を経て、株式会社オンカにWEBデザイナーとして入社。クリニックやサロンなど高級感のあるデザインを得意としながら、サービスサイトやコーポレートサイトなど幅広いジャンルのホームページにおいて緻密な計算に基づいたデザインで顧客の集客力向上に尽力している。

  • カラーコーディネーター AD
  • ウェブマスター検定 1級
  • フードコーディネーター 3級

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